
その話を聞いたとき、ぼくはワクワクが止まりませんでした。
和紙といえば日本が誇る伝統文化のひとつ。
風情があってとても好きなんですが、まさか食べれるなんて!


生粋のビール好きであるぼくは、食べ物の評価をまず「ビールに合うかどうか」で判断するクセがあった。
和紙の原料はなんと天ぷらにして食べるそうです。
その催しに誘われて、思わず「取材させてください」と叫んだ。
さいしょはひとりで行く予定だったんだけど、天ぷらと聞いてひとりの男が立ち上がった。
その男の名はしっしー(@sissy0424)
https://pbs.twimg.com/彼もまた食べ物とお酒を愛する男であった。
「和紙の原料を天ぷらにして食べる」
この奇想天外なワードに惹かれたぼくらは、広島県大竹市にのりこんだ・・・!
「大竹手すき和紙の里」におじゃましてきたよ!
https://www.hiroshima-kankou.com/
大竹市は古くから伝統的な和紙を作ってきた町。
大竹手すき和紙の里は、その伝統を守り続けている作業所のひとつ。
こいのぼり・ちょうちん用の紙を生産していて、県内外で質が高いと評判だそうな!
まぁ今回は和紙作りじゃなくて原料を食べにきたんだけどな!




一抹の不安が生まれながらも、大竹市にある大竹手すき和紙の里へ到着!!

空気が気持ちいい、まさに里のような場所にあったよ。
めっちゃ山奥にきたみたいに見えるけど、広島市内から高速道路で1時間かかってないです。
ぼくらをまっていたのは、和紙職人の大谷さん。

地域関連で何度もお会いしている、気さくな人です。
和紙職人として伝統を守っていながら、広島市内にも精力的に活動しにくる行動派職人!



和紙の原料ってなにでできてるの?





どうやら、桑のなにかしらを天ぷらにして食べるらしい。
よく分かってないまま作業の説明を聞くことに。



かずのこの服装
- 半袖Tシャツ
- 半端丈のパンツ
- おしゃれスニーカー
- 頭にはワックス
- 軍手!(精一杯の作業しますアピール)



まさかそんなに生い茂ってるものと思ってなかったから涼しい服装できたんだよ!
ちなみにしっしーさんも半袖だった。
コウゾ畑にレッツゴー!
コウゾ畑へ向かって歩き出す一行。
メンバーは10人くらいの地域の人たち。




デン!



人の高さ以上の枝が何本も折り重なって、まるでジャングル。

生い茂りすぎて、人が隠れてしまう!
しっしーさんでこれだから、身長の低いぼくなんか完全に視界からシャットアウトですよ。








なんと、天ぷらにして食べられるのは葉っぱの部分だそうです!ひえー!

というわけで採集を始めるのであった。






ガサガサ

ワサワサ

やべぇ、見つかんねぇ・・・









コウゾの葉っぱって、産毛みたいなのがたくさん生えてるんですよ。
見た目は完全に生き物のそれなので、食べれるイメージが全然湧いてこない・・・

その後も枝をかき分けながら芽欠きをすすめていく。
顔に枝が当たっては痒くなりながらも、どうにか終了時間までやり通しました。
初めて10分後には顔の周りを10か所くらい蚊に刺されて、顔面ボコボコになりました。



初めての成果に喜んでたところで・・・




格の違いを見せつけられました。
お昼の流しそうめんタイム
芽欠きが終わったら、いよいよ天ぷらタイム!
作業場に戻ってきたら流しそうめんの準備ができていました!




流しそうめんといっしょに天ぷらをいただく準備に入りました。


とったコウゾの葉をキレイに洗っておきましょう。
いろいろ準備が整ったところで、カンパイ!
なんとビールまでいただけることに




外は暑いので、キンキンに冷えたビールがたまりませんでした。







流しそうめんやおにぎり、そしてビールを堪能していてふと気が付きました。
和紙の原料の天ぷらを食べにきたんだった!
和紙の原料「コウゾ」を天ぷらにして食べちゃおう!


自分たちが何を楽しみにしてたのかサッパリ忘れていたふたり。
あわてて和紙の原料を揚げているという集会所のキッチンに向かいました。






揚げたてのコウゾ、この懐石料理にでも入ってそうな高級感よ。
よく考えるとすごいですよね、和紙の原料ってこんなんなるんですよ↓


作業所の近くに干してあったんですが、冬になったらここから作るんだそうな。
和紙の原料はこのコウゾ。
そのコウゾから生えてくる芽にくっついてる葉っぱを食べます。
つまり、この藁のような物体を食べるようなもんですよね!!
オッケー、なんだか和紙の原料を食べるって実感がわいてきたぞ!
しかし、ほんとなんでも食べるんだな、日本人って。

↑なんでも食べる日本人


ぼくも食べてみたのですが、めんつゆの味がうまく絡んで美味しかった。
葉っぱなのにフワフワした不思議な食感で、個人的にワカサギの天ぷらに近いと思った。
だれも同意してくれなかったけど。
ふつうこういう天ぷらってカリカリになりがちなのにね、すごいよコウゾ!



コウゾの天ぷらは、柚子胡椒やシンプルに塩をつけてもいけると思います!
そしてビールにぜったいに合う!

たらふく食べて、さいごにビールをグビっと!


そう、今回手伝い+広報の役割があるとはいえ、参加料金はかなりの格安だった。
もちろん毎回ここまで破格なことはないんだけど、9月くらいになるとバーベキューもやるんだって。
ぜひ休みの日に家族連れで手伝いに来てみてほしいね!
和紙の原料でBBQしたりすんのかな・・・わくわく
作業の手伝いにきたのに、かんぜんに食べ物にやられてしまったふたりなのであった。
大谷さんありがとうございました!

とにかくめちゃめちゃ汗かきましたが、超アクティブで楽しい半日をすごしました!
大谷さん、誘ってくださってありがとうございました!
こうやって地域で活躍されている方々と仲良くなって、ぼくは確実に毎日が楽しくなりました。
部屋のなかでマイペースに過ごすのもいいけど、こうやってたまには違う生き方をしてみると、とても良い刺激になります。
そしてなにより、ビールが美味しくなる。
ビールを美味しく飲み続けるため、ぼくは達成感を味わいに出かけていきます!
「大竹手すき和紙の里」まとめ

実際に和紙をつくるのは冬になってからだそうですが、1年通して活動しておられます。
とくに原料であるコウゾ畑の手入れはコツコツやっていかなければならない。
これまでは御歳80のおじいちゃんが1人でやっていたそうですが、地域の人や遠くからも手伝いに来てくれる人のおかげでだいぶ助かっているようです。
少しでも興味があったり、コウゾを天ぷらで食べてみたい方は一度関わってみることをおすすめします。
和紙関係をはじめとして、いろんな人たちと知り合えるキッカケが生まれますよ!
大竹手すき和紙の里では、手すきの作業風景や道具類の見学、和紙のハガキづくりが体験できます。
たまに市内でワークショップを開催したりもしています。
かならず事前に電話して聞いてみてね。
住所 | 〒739-0631 広島県大竹市防鹿3365 |
電話 | 080-6311-6661 |
休み | 夏季 ※要問合せ |
アクセス | 山陽自動車道「大竹IC」から車で約10分 JR山陽本線「大竹駅」からタクシーで約5分 |