どうも、かずのこです。
僕は自称聞き上手な人間なので、インタビューするのも得意なんじゃないかなぁと思っています。
せっかくなので今回は、その思いを形にするためにある人物を呼んで、これからインタビューをしてみようという記事になります。
聞き上手の本領発揮ということで、本音を引きずり出して白昼の下へ晒していく所存です。
インタビューのお相手:かずのこさん(25歳 無職)
インタビュー開始
市内某所。人知れず2人の男が出会い、世間話もそこそこにインタビューが始まった。









実家に帰ってからどうしたの?
過去会社員だったのにも関わらずニートとなってしまったかずのこさんにどうしてニートになったのかを尋ねた。
するとどうも、本人としては会社員として働いていたくて、最初からニートになりたかったわけではないそうだ。
環境や身体の方が先に狂ってしまっていて、気が付いたときには追い込まれた。環境も人間関係もすべて捨てて逃げ帰ることしかできなかったとのこと。






かずのこさんは、社会人としてというより、普通の人ができることができていない自分を許せなかったそう。”当たり前のことができない”ということに対して自分を責める気持ちは痛いほどよく分かる。
その実家に帰ってきてから働いた分は、彼のなかでは働いたうちには入らないのだそうだ。実質会社の説明やら勉強のみで終わってしまっていて、また日中は睡眠リズム障害の弊害で、集中できないほど眠いのが常だと言っていた。多大な迷惑をかけたと深く反省していたし、相手に迷惑をかけることに対して過度な心労を感じているようにも見える。
家族に関してもそうだ。今では応援してくれる立場だが、何もできない時期はひたすら責められているような気がして、誰にも相談できなかったのだとか。
もう社会に復帰はしないの?
社会といっても働き方は様々で、週40時間の労働時間が定められている会社員の他にも、個人事業主や農家、フリーターなど多種多様だ。今は家にいたって商売ができる世の中なので、それこそ可能性はある。いくらでも挽回は可能なはず。
しかし、かずのこさんは何かにおびえるように、働くことに対して意識をしすぎているところがあった。





おそらくかずのこさんは、自分に対する自信、信頼感を失っている。これまで逃げ続きの人生とも言っていたことから、彼の人生のなかで成功体験が極端に少ない。それは本人としても分かっているようだった。
経験というものは物事を判断するうえで重要な位置を占める。人は経験則に従って、自分の正しい道を歩めるようにできているからだ。
本人のなかでは失敗ばかりの経験で、正しい道の選び方が分からないに違いない。だけど、それは彼が自分の経験を失敗だと思いこんでいるからで、よくよく見ていれば失敗なんかじゃなく、ちゃんと成功だったといえるものもあるはず。
もしかしたらかずのこさんは、小さな成功経験を認知することに疎いのかも?
・・・少し結論を急ぎすぎたかもしれない。
引きこもっていることをどうとらえる?








引きこもっているのは、外に行く用事がないから。言い得て妙だけど、案外そんなものかもしれない。
いっぱしのサラリーマンだって、休日に用事がなければ家でゴロゴロしているもんだし、仕事も友人も身近にない彼にとっては、毎日が退屈な休日なのだ。
無気力はすぐに治らないの?
かずのこさんは心療内科では鬱病とは診断されなかったが、その症状に近いものはいくつも体験しているようだ。
曰く、喜怒哀楽の感情があまり表に出てこない,それまで大好きだったものに打ち込めなくなる,視界が狭まる。
典型的だが、もしかしたら診察のときには症状が出ていなかったのかもしれない。躁鬱の可能性もないことはないが。








学習性無気力は長期にわたってストレスの回避困難な環境に置かれた人や動物は、その状況から逃れようとする努力すら行わなくなるという現象のことである。(Wikipediaより引用)
かずのこさんは好きだったゲームやネットに、それまでの情熱をもって打ち込むことができなくなっているそうだ。その兆候はここ1年のことで、今でもゲームを遊びたい気持ちはあるが、いざ遊べる状況になると敬遠してしまうらしい。
話を聞く限り、日々を同じ場所に同じ姿勢で過ごしていくうちに何も考えなくなった時期と重なっている。
インタビューの終わりに
インタビューも終わりに差し掛かってきた頃に、かずのこさんはある考えを言ってきた。






それで小さな成功経験になる。そう思ってかずのこさんにエールをおくりました。
誰かが見守ってくれると分かれば安心できるもの。孤独が人の心を殺すなら、そうさせないように周りの人が関わりを持つのもひとつの手です。
ニート、引きこもり、無気力・・・。一番やるせない思いを持っているのは本人でしょう。その本人が何かをしたいと訴えるなら、その気持ちこそが新たな一歩でもあるんです。
おわりに
自分自身と対話するのは、ひとつの内省です。
悩んでいるときこそ、自分自身に問いかける時間は必要でしょうね。
こんにちは。
自分インタビューお疲れ様でした。他人事ながらに気恥ずかしく、2度目でやっと目を通すことができました。
先日の記事から私はかってに、かずのこさんはカウンセラー向きなのでは?なんて思っていましたが…、人を見る目があるのかもわからないやつの予想ほど当てにならないものはありませんね。
長くなってしまいましたが、かずのこさんの模索を応援しています。